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02

そこに着いた時には、先客が居た。



その小さい体に有り余るほど、こいつは活発で。
その頭を撫でてやれば、満面に笑みを浮かべてくれて。
何時もその背中にぶら下がってきた、妹のような存在だった。


「―馬鹿やろう、そんなんで寝てたら風邪…ひくだろうが」


ずっと戦場を駆けてたせいで、お世辞にも綺麗なんて言えない軍服の上着を脱いでかけてやる。

そうして、その頭を軽く撫でた。
もう、その顔に笑顔は浮かばない。


静かに、立ち上がる。

「…先に行ってる」

先客で居たあいつにそう声をかけその場を後にした。








「――ッ!!」

少し離れた何も誰も居ないその場所で。
不意に、堪えきれず漏れた。

「くっ、う、あああああああ…っ!」



何時以来だか分からない。とうにガキの時に枯れたもんだと思ってた。





そのまま、溢れるものを抑えようともせず声を上げて泣いた。
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