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02

終焉の頃

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想い思いに生きる人々は己が遣り残した事の為に。
願いを果す為に。或いは、その欲を解放する為に。
かつてない程騒がしく、世界は動いていた。


男もまた。
友との仕合を果し。最強の相手との仕合も果たして。
願いが叶った星屑の宴のフィナーレを終えた。


僅か残り数日。
時間して最早数十時間。


悩む時間すらその僅かを削り、残る行動の選択肢を失くしていく。


「…行くか」

悩んだ挙句。
男はその夜、エージュを発った。




彼女も国元に戻り。
身一つでエージュに居た自分の中で、考えていた選択肢は2つ。

身動きの自由が制限されていた事はあれど。
残り時間はその2つ共を叶える事は許してはくれない状況にあった。



夜中。
男は遥か上空を、風の力を以って目的地に向けて飛び続けた。

何時もの旅で行う、敢えての徒歩を止めて。少しでも早くと。


少し前に倒れたと聞いた。
年齢というものを思えば、全てを聞いた事はなくもその日々を考えれば決して不思議な話ではない。
その身に平穏無事はなく、自ら以上の戦場にその人生は在った。

その人生の1割ほど、傍らに男も居た。



目を醒ましたという無事の報せも聞いたし、今更心配してどうこう、と思う女々しさはない。
ただ、その器に在る民を子とし、己を親として在り続けた存在にまた、自らも同志であると同時に子だった。



「最後ぐれぇ…挨拶はしねぇとな。
 何もなしに旅立つのは、さすがに放蕩も許してもらいながら泥かけるようなもんだ」


僅かばかりの休憩を入れつつも夜通し飛び続け、やがて軍狼王が現狼家として治める、バラハンの地が見えた。
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