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星屑の降る夜に

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「えーっと、次のペアは―……」

人、人、人。
着飾った煌びやかさに、豪華な装飾が混じれば目を細める。

毎年、と言いつつ参加するのは2度目だが。
これだけの人の波の中を歩くのは、中々慣れない。

発表されたペアの相方を探して歩く中。
ふと、向いた視線の先に見えた一組に暫くの間釘付けになった。





「正しく、イブの夜に―――――か。
 こいつが偶然なら、中々サンタも洒落た真似をしてくれやがる」

視界に納まる一組は、どちらも知った顔。
困ったように、焦るように。珍しく、そう本当に真面目な緊張をしてみせる姿を見るのは何時振りだろう。

それを見て。
宿す表情は、口元からしか読めずとも。
きっと向かいに立つ相手は微笑んでいるのだろうと、そう思う。



「ったく…」


浮かぶのは微笑み。
本当に、自然に。自分の事がむしろ蚊帳の外であるかのような、その一組の光景に微笑ましく溜息を一つ。


「…手、離さねぇチャンスは他にねぇぞ」


小さく呟く声は、届く筈もない。
だが、祈るように。そして願うように。ただ一言、そう告げて。


そのまま、間を遮るように流れた人の波に目を閉じる。
後はもう、彼らの時間だ。

「さて、組みっぱぐれる前に見つけねぇとな」

未だ見つからぬ自分の相手を探しに、歩き出す。
それは再び、人の波に挟まれて消えていった。
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